コラム

裁判例 不貞慰謝料請求

約20年にわたり関係を続けていた不貞相手に対し、慰謝料500万円を認めた裁判例

弁護士 幡野真弥

 東京地裁平成19年 7月27日判決をご紹介します。

 慰謝料が500万円と高額となった事案です。

・不貞の期間が約20年間もの長期間にわたったこと
・夫が毎日被告宅に通うようなかたちでC夫との関係を継続し、その間に被告はC夫が認知した2人の子ももうけていること
・被告の住居は原告の自宅と同じ町内ないしは近隣であったこと
・そうしたことから原告は愛人や隠し子がいるなどといった風評にも悩まされたとうかがわれること
・夫の死亡に至るまで原告との婚姻生活が破綻に至ったとは認められず、原告は、C夫のことは宥恕しているものと解されること

 以上のような事情を考慮して、裁判所は慰謝料を500万円としました。