コラム

ストーカー規制法

ストーカー行為規制法⑥手続の流れ

弁護士 長島功

 ストーキングが行われた場合について、前回は「警察本部長等による警告」についてご説明しましたが、今回は「公安委員会等による禁止命令」(ストーカー行為等規制法5条)について、解説します。
 これは、
 ・同法3条に定める不安を覚えさせるつきまとい等がなされ、
 ・更にその行為が反復されるおそれがあるとき
 に更に反復して当該行為をしてはならない等の命令を出すことができるものです。

 従前は、「警告」を受けたものが、その警告に従わなかったことが禁止命令の要件だったのですが、2016年の改正でこの要件がなくなりました。これにより、警告を経ることなく、ストーキングの被害が発生した場合には、速やかにより強力な禁止命令を出すことが可能になりました。
 この禁止命令等を出すには、つきまとい等をした行為者が、意見陳述できる聴聞という手続を経なければなりません(法5条2項)。ただし、緊急の必要性がある場合には、聴聞は事後的に行うこととし、聴聞を経ずに禁止命令等を出すことも可能となっています(同法5条3項)。
 また、警告の場合と同様、禁止命令等を出した場合には、速やかにその内容と日時を、出さなかった場合には、その旨と理由を申出者に通知することになっています(同法5条6項、7項)。